日本選手権の裏で囁かれる2025年「世界陸上」招致問題…変わらず補助競技場がうやむや
「宿題」はどうなったのか。
陸上の日本一を決める日本選手権(大阪・ヤンマースタジアム長居)が9日に開幕した。
今年は7月15日から米・オレゴン州ユージーンで行われる世界陸上の日本代表選考会を兼ねている。陸上ファンにとっては注目の大会だが、世界陸上といえば、日本陸連(以下陸連)は2025年大会の招致に向けてすでに動き出している。
昨年9月、25年大会開催に立候補。先月には陸連の尾縣貢会長が文部科学省の末松信介大臣や東京都の小池百合子知事に招致の支援を要請した。
しかし問題がある。昨年の東京五輪後に撤去された国立競技場(以下国立)の補助競技場だ。全天候舗装400メートルトラック8レーンを有する補助競技場がなければ、国立は国際大会を開催できる陸連公認の第1種競技場とはならない。
そこで陸連は秘策を使った。
「五輪を開催した陸上競技場は、補助競技場を欠く場合であっても、第1種公認陸上競技場とすることができる」と突然、ルールを変更したのだ。