著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

ベルギー2部デインズの日本人経営陣の語った壮大なビジョンに期待する

公開日: 更新日:

 欧州最終取材日の9月3日。ベルギー1部シントトロイデンの取材を終えて、ベルギー西部の町・デインズへ向かった。今年2月に日本人経営陣が買収したベルギー2部・KMSKデインズの視察に出向くからだ。

 迎えてくれたのは、ACAフットボール・パートナーズ(ACAFP)の飯塚晃央COO(最高執行責任者)。現時点で今季リーグ最下位と苦しいスタートを強いられ、先月29日には白石尚久監督との契約解除という波乱に直面しているが、複数のサッカークラブを保有・運営する「マルチオーナーシップ」を目指した壮大なプロジェクトは今、始まったばかりだ。

■釜本邦茂氏がアドバイザーに名を連ねる

 シントトロイデンからデインズまで約2時間。ドイツ側からフランス側に移動するのだから、それなりの時間がかかる。しかも乗換駅のヘント・セント・ピーターズ駅は大規模改修工事中。重い荷物を階段で運ばなければならず、ひと苦労しながら何とか日のあるうちに到着。スタジアムや練習場の撮影をすることができた。

 デインズ買収を仕掛けたACAFPは2021年7月に発足。シンガポールに拠点を置く小野博幸CEO(最高経営責任者)が事業戦略全体の構築、資金調達を手掛け、飯塚COOが戦略執行や財務を担当。日本人中心の経営陣となっている。

 さらには、日本サッカー界のレジェンドで本紙評論家の釜本邦茂氏もアドバイザーとして名を連ねる。「挑戦」と「多様性」を大事にしながらプロジェクトを進めているというのだ。

 その第一弾が今年2月のデインズの買収。マルチオーナーシップの中核クラブとして育てていくことになった。

「ベルギーは欧州5大リーグに近い地域で、リーグの外国人規制が緩やかで、世界各国の選手を集められます。さらに移籍金金額がオランダやポルトガルと同等レベルにある。飯塚がシントトロイデンで3年間働き、現地事情を精通していたこともあって同国に着目。19-20シーズンに2部に昇格し、今年で4年目を迎えるデインズ買収に踏み切りました」と日本出国前に会った小野代表は背景を語っていた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」