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石井正忠タイ1部ブリーラム監督

1967年2月1日生まれ。千葉県出身。順天堂大から1989年にNTT関東(現J大宮)入り。住友金属を経てJ鹿島の主力創設メンバーとしてジーコたちとプレーした。引退後は鹿島トップの総合コーチなどを務めて2015年7月、トニーニョ・セレーゾ監督の後任として監督に就任。この年のナビスコ杯優勝。2016年はJ年間王者に輝いた。同年のFIFAクラブW杯決勝でレアル・マドリードと対戦。延長の末に逆転負けを喫したが、アジア勢初のファイナリストとして存在感を示した。2019年にタイ1部サムットプラーカーン・シティFC監督に就任。2021/2022年のシーズン中に強豪ブリーラム・ユナイテッドに引き抜かれてリーグ戦、FA杯、リーグ杯の国内主要タイトルを総ナメ。トレブル(3冠)監督となった。

56歳の誕生日の誓い 無敗リーグ優勝に向けてサッカーに集中する日々

公開日: 更新日:

 今シーズンの前半戦を「無敗の首位」で折り返し、2022年11月後半~今年1月20日の中断期を挟んで再開された後半戦も3戦全勝(通算7得点・0失点)と好調な滑り出しとなりました。

 しかし、バンコクに遠征して11日に対戦したタイリーグ19節vsムアントン・ユナイテッドに大苦戦をしました。後半47分に失点した時点でスコアは1-4。非常に厳しい状況に追い込まれました。でも、ベンチも選手も、アウェーのスタンドで応援してくれたサポーターも諦めてはいませんでした。

 79分にフランス国籍の背番号26のFWドゥムボウヤが、83分には横浜F・マリノスでもプレーをした背番号5・MFティーラトンがゴールを決めて1点差に詰め寄りました。アディショナルタイム3分でした。右からのクロスをドゥムボウヤがコントロールしてからのボレーシュートを叩き込み、劇的な同点弾が決まり4-4で終えることが出来ました。

■単純なミスが失点に直結

 ここまでの成績は15勝4分け0敗(50得点・17失点)の勝ち点49。2位のバンコク・ユナイテッドに勝ち点差9を、3位のチョンブリFCに13差を付けて首位をキープしています。

 後半戦も攻守において安定した戦い方ができており、手応えを感じながらトレーニングに励んでいましたが、ムアントン・ユナイテッド戦は単純なミスが失点に直結するなど、思うような戦いが出来ませんでした。気持ちを切り替え、目標としている「シーズン無敗優勝」に向け、より一層サッカーに集中したいと思います。

 ブリーラム・ユナイテッドには現在、7人の外国人選手(スウェーデン、スロベニア、セルビア、フランス、コンゴ、イラク、マレーシア国籍)が在籍しています。そのうちの3選手(スウェーデン、スロベニア、マレーシア)が中断期に加入しました。

■スロベニア人FWが見事なダイレクト弾

 12月19日に加入したスロベニア国籍の背番号19のFWハリス(30)は、2月4日のBGパトゥム・ユナイテッドとのアウェー戦の前半11分、右サイドからのグラウンダーのクロスをゴール正面から“利き足ではない”右足で見事なダイレクトシュートを決めました。

 そのままベンチに駆け寄ってきたので両手を広げて待ち構え、ゴールの喜びをチーム全体で分かち合いました。状況判断に優れ、DFの背後で上手くボールを受けることのできるストライカーです。戦術理解度も早く、短時間でチームにフィットしてくれました。

「海外のチームで地元タイの選手以外に複数の国出身の外国人選手を率いて戦っている。多くの困難に直面する日々ではありませんか?」

 そう聞かれることがあります。もちろん言葉の障壁を感じることはありますが、私自身は鹿島で指導者人生をスタートした時から“確固たる信念”を持っています。

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