巨人守護神・大勢の復帰めぐり大紛糾! CSへ焦る原監督の“急かし”恐れコーチ陣ヒヤヒヤ
右上肢のコンディション不良で離脱中の巨人・大勢(24)が30日、ジャイアンツ球場でブルペンに入った。直球とフォークを17球。座った捕手を相手に投げたのは、離脱後初めて。本格的な投球は2カ月ぶりだった。
4位に沈む巨人にとっては朗報だ。大勢は3月のWBCから侍ジャパンの一員としてフル回転したものの、6月に故障。7月に入るとリハビリ班に合流していた。巨人OBがこう言う。
「昨季は一軍の桑田投手チーフコーチが『3連投なし』などのルールを作って守ってくれたが、昨季限りで一軍のコーチを外れると、原監督は5月に3連投をさせるなどいきなりムチを入れた。原監督との間にあった『防波堤』がなくなった途端、故障してしまった」
大勢はペナント終盤からCSにかけての復帰を目指しているという。
「ファームの首脳陣は慎重にリハビリをさせてきた。桑田ファーム総監督の意向もあるでしょう。右上肢、つまり肩の周囲は完治しにくいともいわれる。チームはV逸が濃厚。今年は無理をさせず、しっかり治した上で来春のキャンプから合流した方がいいというコーチもいる。ただ、原監督は当然のことながら、最低でも3位には滑り込んでCSに出たい。大勢の復帰を熱望しているともっぱら。そもそも、WBC帰りなのに、春先から無理をさせたことが原因のひとつです。が、全権監督に『投げられるなら一日も早く』なんて言われたら、コーチは止められないでしょうけど」
守護神はシーズン終盤、あるいはポストシーズンに間に合うのか。そのために突貫工事をするのか——。首脳陣の間で意見が紛糾しそうである。