「バカが多いのには理由がある」橘玲著

公開日: 更新日:

 日本の「今」を独自の視点で斬る社会評論集。

 人間は「速い思考=直感」と、直感では解くことができない問題に遭遇したときに使う「遅い思考」を使い分けている。この「遅い思考」が必要な問題を無視したり、あらゆる問題を直感で解こうとするヒトを著者は「バカ」と定義。相対性理論は直感で理解するのは不可能なので、バカは「アインシュタインが間違っている」と独自の理論を唱える。直感は「遅い思考」が苦手な人に「自分が正しいと感じたことだけが正しい」と告げる。ただ、ヒトは生活の99%を「速い思考」だけで済ませているので、ヒトはみんな「バカ=直感思考型」だともいえる。

 本書では、憲法改正論議などの政治から、経済、社会など、世の中のトピックスを「遅い思考」によってじっくりと考える。(集英社 530円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」