「欲望の民主主義」丸山俊一、NHK「欲望の民主主義」制作班著

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 イギリスのEU離脱に始まり、アメリカのトランプ大統領誕生や、フランスでの急進的な右翼の台頭など、近代国家を支えてきた民主主義の制度疲労とも思える現象が世界各地で起きている。

 民意という名の大義名分は、民主主義の理念からかけ離れ、目先の利益と自国の生き残りを優先し、社会の分断を引き起こしている。そんな世界を目の当たりにして、改めて現代の知性と呼ばれる識者に民主主義とは何かを問うたインタビュー集。

 各国で民主主義への熱意が薄れていった背景を分析するアメリカの政治学者ヤシャ・モンク氏をはじめ、揺れる社会の中で人々の心の問題に迫るフランス人哲学者シンシア・フルーリー氏らが、混迷する世界と、そこで起きている現象の深層に迫る。(幻冬舎 800円+税)

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