「木曜組曲新装版」恩田陸著

公開日: 更新日:

 今年も静子と絵里子、尚美、つかさの4人は、人気作家で彼女たちの親戚でもあった時子の自宅「うぐいす館」に集う。4年前、同じように皆が顔を揃えたその夜、時子は寝室で服毒自殺。以来、4人は命日に一番近い木曜日に、編集者のえい子が遺言に従って管理をしている館に集まっているのだ。

 皆が揃ったところで、えい子が届いた花束のメッセージカードを開くと「皆様の罪を忘れないために、今日この場所に死者のための花束を捧げます」と書かれていた。差出人は時子の遺作の主人公の名になっていた。時子の死は他殺だったのではないかと疑い始めた5人は、4年前の出来事を再度、話し合う。

 それぞれが秘密を抱える5人の女たちが織りなす不穏な心理ミステリー。

(徳間書店 650円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット