「怪獣生物学入門」倉谷滋著

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 怪獣映画などに登場するモンスターたちを科学的に考察したサイエンスエッセー。

 怪獣は、我々が知る生物科学の基礎の上に立った「あり得たかもしれない架空の『新種』」なのだと形態進化生物学者の著者は言う。

 例えばゴジラは、ティラノサウルスなどの恐竜の模倣として生まれた。しかし、古生物学の発展で現実の恐竜の姿が変貌したことにより、その後のゴジラは想像上の独自の世界観を構築していったという。他にも、ゴジラが攻撃されても死なない理由とされる「オルガナイザーG1」と呼ばれる「細胞内小器官」の可能性をはじめ、ゴジラとヒトとバラの細胞が融合した怪獣ビオランテなど。その形態や作中の設定などをヒントに各怪獣を生物学的に分析する。

(集英社インターナショナル 880円+税)

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