「目撃」西村健著

公開日: 更新日:

 夫と別居中の奈津実は、娘の満里奈を育てながら、電力会社のメーター検針員として働く。引退した伯母から引き継いだ仕事だが、あの日以来、奈津実は仕事中に監視されているかのような視線をたびたび感じて、気味が悪い。あの日とは、奈津実が担当する区域の家で強盗殺人事件があった日だ。

 奈津実は、被害者と面識はあったが、事件について何かを目撃したわけではない。まとわりつく視線に恐怖を抱いた奈津実は、捜査本部を訪ね、警視庁捜査1課の刑事・穂積に事情を打ち明ける。穂積は自宅周辺のパトロールを約束してくれるが、ある夜、奈津実が帰宅すると部屋が荒らされ、「おまえは逃げられない」との書き置きが残されていた。

 目撃者と一匹狼の刑事、そして犯人の三つ巴の戦いを描く長編サスペンス。

(講談社 1078円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり