元フォー・セインツ上原徹さんはフジ社員から会社社長に
また、壁は海外アーティストとの交流を示す写真、レコードジャケットで埋め尽くされている。ちなみに、ポール・マッカートニーとは1987年以来の付き合いがあり、今年の日本公演も手伝ったとか。
「ボクらが若い時代、レコードを買うと、よくジャケットを壁に飾ったりしたじゃないですか。その名残ですね」
と、上原さん、やおら傍らにあったギターを手に取り、♪小さな日記につづられた……、♪こがらし寒く……(「冬物語」)を歌い始めた。
「詞がいいでしょ。情景が浮かんできますよね。ボクは音楽を通じて言葉を伝え、それを感じてもらえることでヒット曲が生まれると信じてます。ところが、今は音楽が水道水のように流れ、あふれてるのをスマホとかで聞き流してるだけ。つまり、音楽に対する所有欲がないから、いい曲が少ないんじゃないかな」
■松坂慶子と映画主題歌をデュエット
さて、フォー・セインツである。06年、解散以来33年ぶりにメンバーが集まった。
「NHK-BSの『フォーク&ロック大全集』って番組でした。その後、マイク真木、ザ・リガニーズをゲストに一夜限りのライブを開いたところ、予想以上の反響がありましてね。それをきっかけに定期的に活動しようということになったんだけど、荒木しげるクン、ダニー石尾クンと相次いで(12、14年)亡くなり、志賀正浩クンも体調が芳しくないらしい。幸い、ボクは健康上の問題はなく、65歳から上原徹fromフォー・セインツの名前で年に3回ほどソロライブをやってます」