ASKAは再犯、槇原敬之は再起…脱・薬物依存の境界線は?

公開日: 更新日:

 覚醒剤使用の再犯で袋叩きのASKA容疑者(58)だが、「再発(薬物乱用状態をぶり返すこと)は、薬物依存症の治療経過中にはよく見られる現象です」と語るのは、薬物依存治療の第一人者である国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部部長の松本俊彦医師だ。

 松本医師がこう続ける。

「槇原敬之さんのように1回の逮捕で薬物から復帰できる人は、むしろまれです。薬物依存症患者は、かなりきっちりと治療プログラムを受けても、その後、安定した断薬に至るまでに平均7、8回は再発するのがふつうです。もちろん、違法は違法なのでバッシングする側の気持ちも理解はできますが、医学的に見れば、再発は回復の一過程。治療のなかでは最初から織り込み済みのよくある出来事なのです」

 すっかり廃人扱いのASKAだが、医学的に見るとそうでもないらしい。今回はYouTubeで楽曲を発表するメドもつき、未来が開けたタイミングに見えただけに、ファンや世間へ与えたインパクトは大きかったが、

「一般に薬物依存症の人は孤立しているとどうしても再発する危険が高くなります。実際の彼がどうであったかはわかりませんが、ブログでは威勢のいいことを言っていても、追い詰められ、焦っているようにも感じられます。アーティストとして全盛期の時と違ってまわりがついてこないもどかしさ、さらに前回の逮捕でかなり孤立していたと思われます。逮捕直前までブログで潔白を主張した件については、もちろん、誰かから『サプリ』とだまされて渡されたものを無自覚のまま使用した可能性もゼロではありません。しかしおそらくは、『言葉だけでも否定したい』と必死にあがいているのではないでしょうか。正直に認めれば失うものがあまりにも大きすぎますから」(松本医師)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末