著者のコラム一覧
井上トシユキITジャーナリスト

1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。

著名人の誹謗中傷や悪口雑言は“言葉”次第で名誉棄損になる

公開日: 更新日:

 ただし、広く公共の利益を図る目的があるとともに(公共性)、犯罪の抑止や告発といった公益にもとづくもので(公益性)、真実であるか、または真実だと信ずるに足る相当な理由がある時は(真実性または真実相当性)、免責されることもあるというだけなのだ。交際しているのが気に入らないという理由でやったことに、公共性や公益性が認められるかどうか、大人なら冷静に考えればわかるだろう。

 また、SNSの利用そのものを匿名でやっていて、登録した連絡先などをごまかしていたとしても、SNSへ書き込む際に利用するIPアドレスはごまかしが利かない。相手が手続きを踏んで発信者情報の開示を求め、きちんと調べてくれば、逃げ隠れすることは普通の人では無理だ。つまるところ、ある日突然、裁判所から訴状が届き、仕事や予定をやりくりして法廷へと行かねばならなくなるのである。

 うっかり強い言葉で非難しやすいのは、政治家に対するコメントも同様だ。たとえば、10月に元神戸市議との交際をブログで表明した元SPEEDで参議院議員の今井絵理子(35)。交際が不倫略奪であったと報じられたことに加え、相手が架空の領収書を偽造するなどして、700万円近い政務活動費を不正に得たことを裁判で認めており、今井を責める書き込みがSNSのコメント欄にあっという間に寄せられた。

 両名ともが現役と元の選良であるから、不道徳だと有権者から非難を浴びるのは仕方ない。だが、批判する側が使う言葉が問題だ。

(つづく)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」