NHK紅白を打ち切りから救う歌手は松田聖子か中森明菜か…視聴率30%が“デッドライン”
例年、お盆休みを過ぎると、渋谷区のNHK神南界隈は、にわかに慌ただしさを増してくる。
局の看板番組「紅白歌合戦」が4カ月半後に迫り、キャスティングなどが最終段階を迎えるからだ。
NHKのエントランス前で終日張り込み取材をすれば、レコード会社や芸能プロダクション幹部連中の出入りを数多く目撃する。
特に今年は、制作局のスタッフも特別な思いで詰めの段階を迎えているという。昨年の第2部の平均世帯視聴率が「紅白」が2部制になってから過去最低の数字を記録してしまったからだ。
前年の2020年から6ポイント近く数字を落としただけでも十分に衝撃的だが、さらにこれに追い打ちをかけているのが“スリムで強靱なNHK”を目標に掲げる前田晃伸会長の露骨ともいわれる現場介入だ。かなり強引な編成を現場に指示し、「『紅白』や『大河ドラマ』だって、コストパフォーマンスに見合うものでなければ聖域ではない」と局幹部の前で口にしていると月刊「文藝春秋」(6月号)で報じられた。「紅白」が消滅するかもしれないという危機感は現場スタッフにとって想像を絶するものだろう。