NHK朝ドラ「虎に翼」の好調を支えているのは、伊藤沙莉の確かな演技力なのだ
対照的に朝ドラ「虎に翼」は16.5%と堂々の1位。圧倒的な強さを誇る。もしBSや再放送がなければ優に30%を超えていただろう。今回の朝ドラの強みは主演の伊藤沙莉の「凄い」「うまい」と評される演技力にある。
5月4日で30歳を迎えた伊藤。9歳で女優デビューした当時は注目されず売れない子役だったが、「才能を感じた」「演技力に説得力があった」と業界での評価は高かったという。高校卒業後はコンビニでアルバイトしながら役者の道に進んだ。事務所の敷いたレールに乗れるアイドル系俳優と違い、伊藤は自力で道を切り開いてきた。
女優としての転機は2017年。朝ドラ「ひよっこ」に米屋の娘役で登場。コミカルな演技で注目された。同年7月に公開の主演映画「獣道」ではAV女優として成功する女性を演じヌードにも挑戦して話題を集めた。その後はドラマ・映画でキャリアを積み朝ドラヒロインまで上り詰めた。
私生活では劇作家との熱愛も報じられているが、実力をつけた今の伊藤にはなんの影響もない。
今回の朝ドラにはもうひとりの苦労人も出演中。岡部たかし・51歳。前回の朝ドラ「ブギウギ」の“アホのおっちゃん”に続き、今回は伊藤の父親役で登場。妻には頭が上がらないが、心優しい父親を好演。味のある演技で好感度も急上昇中だ。