著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

田宮二郎さんも…芸能人の自殺はいつも突然で真相は闇の中

公開日: 更新日:

 念のため夜、同僚にスナックをのぞいてもらうと、いつものように元気に店をやっていた。

「自殺する人は宣告してこない」ということを学んだ。過去の芸能人の自殺をひもといても、大半の人が突然だ。「昨日まで元気に仕事していたのに」と周囲は茫然自失となる。

 この世界に入って最初に自殺の取材に関わったのは1978年の俳優・田宮二郎さん(享年43)だった。大掃除さなかの12月28日。午後に一報が入りメディアは麻布にあった田宮邸に駆けつけた。クレー射撃用散弾銃で自ら命を絶った。家族宛ての遺書から自殺と断定されたが、大スターの自殺に連日のように報道が続いた。

 昔からテレビ、新聞が報じないものを報じるのが週刊誌。今では非難されるような取材も当たり前にしていた時代で、「ダメもとで取材」というのが週刊誌の世界の風潮だった。当時、「愛人」の噂もあった女優・山本陽子の直撃を指示された。東京郊外にあった山本の自宅で帰りを待った。夜9時を回っていたと思う。スポーツカーを運転して帰ってきた山本を直撃。「田宮さんが自殺~」の問いかけを最後まで聞くこともなく、山本は足早に部屋に入っていった。その後、田宮さん自殺の真相は多岐にわたり諸説出てきたが、真相は闇の中のまま、やがて終息していった。(つづく)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動