目のかすみや視力低下…実は「性感染症」が原因かも
■新生児の感染も
クラミジアは患者数が最も多い性感染症で、自覚症状がないことが多い。
「クラミジアが原因の眼病の中でもよく知られてきたのがトラコーマです。最近はトラコーマとは別のクラミジア結膜炎が性感染症でみられます。最初は目の充血や、黄緑色の目やに、まぶたの内側のブツブツなどの症状が表れます」
クラミジア結膜炎には成人型と新生児型とがある。前者は性器クラミジア感染者の分泌物が手や指などから結膜に接触することから感染し、発症する。治療にあたってはアデノウイルスによって発症する流行性角結膜炎との鑑別が必要となる。
一方、クラミジアに感染中の母親から産道感染によって新生児に発症するのが新生児型だ。
「生後約1週間で大人と同じような目やにや結膜充血などがみられます。成人型と同じで呼吸器感染症を併発しやすいことがわかっています」
淋菌も成人型と新生児膿漏眼の2通りある。前者は尿道炎や咽頭炎を介して発症するタイプで、後者は母親の産道感染で起こるタイプだ。