京大ウイルス学者が語る新型コロナ「ファクターX」の正体

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの抗原検査キットが「ヒト腸コロナウイルス」を検出している可能性も否定できないが、腸に指向性のあるコロナウイルスが鼻咽頭ぬぐい液に存在する可能性は低いだろう。やはり、新型コロナウイルスに類似の未知の呼吸器コロナウイルスが、過去に、また現在も、日本人に蔓延している可能性はあるのではないだろうか。

 新型コロナウイルスやSARSコロナウイルスに抗原的に類似したコロナウイルスが、国内で密かに蔓延していた可能性が否定できないとなれば、それに対する免疫が新型コロナウイルスを抑える働きをしている可能性が出てくる。これが山中伸弥京大教授が言う、いわゆる「ファクターX」なのかも知れない。

 私たち人類はいったい、いつから「ウィズコロナ」なのであろうか?

 ヒトの最初のコロナウイルスである229Eが見つかったのは、1968年である。このウイルスは今も毎年冬になると人々に風邪を引き起こす。229Eに関しては、50年以上も「ウィズコロナ」であるのだ。

 ところで、2004年に発見された普通の風邪を引き起こすヒトコロナウイルスであるNL63は、新型コロナウイルスとSARSコロナウイルスとは遺伝的にはやや遠縁であるが、ともに、同じ分子(ACE2)を受容体として使用して細胞内に侵入し、性質は似ている。ヒトに感染し始めた当初は、今回の新型コロナウイルスのように病原性は高かったかも知れない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで