著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

女性は20分以上の刺激と興奮が必要 男女で異なるオーガズム

公開日: 更新日:

 男性は1人の女性に対してうまくいった性交の仕方を、他の女性にも同じように適用しようとするためオーガズムに達しない女性がいるのです。女性がオーガズムに達するまで、平均で約20分間の刺激と興奮が必要とされ、陰核への刺激は必須といえます。

 では、女性は興奮してくると、体がどのように変化していくのでしょうか。男性が勃起するのと同じで、女性の性器も充血してきて、陰核は大きくなり、大陰唇や小陰唇が腫れぼったくなります。そして腟と外陰部がゆっくりと濡れてきます。そして興奮が平坦になると腟の下3分の1が隆起し、オーガズム期にかけて腟の上3分の2が空洞状に拡張して男性の陰茎を受け入れやすくなります。いよいよオーガズム期に至ると、腟は平均0.8秒間隔で5~12回の規則的な収縮が繰り返されます。女性がイクときに「頭が真っ白になる」と表現されるのはこのときです。

 男性のみなさんは女性の体をよく理解して、オーガズムの得られる性交に努めてもらいたいと思います。

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