著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

コロナワクチンはいつまで効果が持続する? 医学誌に論文

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスに対するワクチンの有効率は、日本で接種が進んでいるファイザー/ビオンテック社製ワクチンで95%、モデルナ社製ワクチンで94.1%と、いずれも優れた感染予防効果を有しています。一方で、ワクチン接種から時間が経つと体内のウイルス抗体量が減少し、有効率が低下するのではないか、という懸念もありました。

 そんな中、ファイザー/ビオンテック社製ワクチンの長期的な有効性を検討した研究論文が、世界的にも有名な医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」の電子版に2021年9月15日付で掲載されました。

 この研究では、16歳以上の4万4165人と12~15歳の2264人が対象となっています。被験者は3週間の間隔で2回、新型コロナウイルスワクチンを接種する群と、プラセボを接種する群にランダムに割り付けられ、接種から6カ月にわたり新型コロナウイルス感染症の発症率が比較されました。

 最終的に評価が可能であった4万2094人のうち、新型コロナウイルスに感染していたのはワクチン接種群で77人、プラセボ接種群で850人であり、発症率の比をもとに算出したワクチンの有効率は91.3%でした。また、重症の新型コロナウイルス感染症に対する有効率についても96.7%と、接種から半年経過しても有効率は依然として高いままでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末