「ハバナ症候群」は新兵器がもたらす症状なのか? 米外交官らが訴え
「3年前の米医学会雑誌の神経眼科に関連する部分を読むと、患者の眼球運動並びに神経学的症状は、脳振とうに非常に似ていることが報告されています」
米ペンシルベニア大学の脳損傷および修復センターによって集められた専門家チームは、米国務省から紹介された21人の外交官(平均年齢43歳)を検査。頭を打ったわけではないのに脳振とうに似た症状を示したことに驚いたという。21人中18人は症状が始まったときに非常に大きな音が持続して聞こえたと言い、そしてほとんどの患者は音が振動する感覚があったと答えた。そして、暴露後平均203日(範囲3~331日)で視覚障害が始まったという。
「報告した学者は、患者は認知障害に加えて脳振とうで見られるのと同じような眼球運動および視覚の問題を示したと話しています。たとえば、21人中11人で輻輳不全(近くを見るのに寄り目ができない状態)や異常な滑動性追跡眼球運動が見られ、10人で衝動性眼球運動障害が認められました。13人は光線過敏症を訴え、文字が読みにくい(12人)、眼精疲労(11人)などの症状があったそうです。読書時の頭痛および吐き気もありました」