漢方薬と西洋医学の薬との違いはなにか 副作用は出にくい?
みなさんは漢方薬にどのようなイメージをお持ちでしょうか? 木の根や希少な動物の内臓を煎じたもの、といった印象をお持ちの方もいるかもしれません。
実際のところ漢方薬のほとんどは、天然の植物、動物、鉱物(石膏など)といった原材料から作られています。これらの一部を加工した「生薬」を2種類以上合わせたものが「漢方薬」で、それぞれの生薬が絡み合い、相互に協調的に効果を発揮するように処方されています。それはまるで、さまざまな香辛料を組み合わせて自分好みのカレーを作るのに似ているかもしれません。
たとえば最近、比較的知られるようになった、花粉症に処方される小青竜湯という漢方薬は8種の生薬でできています。
ですがそれらの薬効は実験的に解明されたものではなく、長い臨床経験のもとで実践し代々伝わってきたものがほとんどで、現在の科学分析によってもなお、その薬効作用のメカニズムを明確に解明することが難しいのです。