【サル痘】18人感染確認…日本では一般的に広く使える治療薬はない
WHO(世界保健機関)によると、現在報告されている患者の大部分は男性ですが、小児や女性の感染も増加しています。コンドームを使用しない男性間の性的接触による感染が多いことも指摘されていたHIV(エイズ)と似たような現象が起きている可能性も考えられます。淋病について取り上げたときにお話ししたように、性感染症の予防には、性行為の最初から最後までコンドームを使用することが有効とされています。
サル痘に対し、国内で利用可能な治療薬はないのですが、海外には有効性が確認されている経口抗ウイルス薬があります。とりわけ「テコビリマット」は深刻な副作用もなく、欧米では天然痘やサル痘に対して使用可能となっています。英国で発生したサル痘患者がテコビリマットを服用したところ、治療開始から48時間でウイルス排出は止まり、10日間で退院できたという報告もあります。
現在、日本では「特定臨床研究」として例外的にサル痘に対するテコビリマットの使用が認められていますが、さらなる対策が求められます。