池田陽子
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池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【三つ葉】「肝」の働きをサポートして気の巡りを改善し腸の働を整える

公開日: 更新日:

 外出時、頻繁にお腹の具合が悪くてトイレに行きたくなって困る。便秘と下痢を繰り返して、お腹がいつも不快………。 日常生活に支障を来すことが多い「過敏性腸症候群」。腸の検査をしても問題がないのに、腸の働きに異常が現れる疾患です。主な症状として、下痢または便秘、腸で便が停滞してコロコロした固い便が出る、いつも残便感がある、あるいは下痢と便秘を交互に繰り返すなどが挙げられます。

 原因として、自律神経の働きが乱れることが腸に影響を及ぼし症状が引き起こされると考えられています。ストレスや不安、緊張、疲労の蓄積によって交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、腸の動きが過剰に速くなったり、腸管に痙攣が起こり、下痢や便秘といった異常が生じるのです。

 腸が敏感な状態が続くと、痛みの感じ方が強まって常にお腹が不快なため、脳に刺激が伝わり過剰なストレスがかかることで、さらに症状が悪化するという悪循環に陥りがち。症状は長期にわたることが多いため、早めの対策が必要です。

 中医学において過敏性腸症候群は、「肝」と「脾」と呼ばれる臓器の不調が原因と考えます。肝は自律神経をつかさどる臓器で、緊張、不安、ストレスがかかると真っ先にその影響を受けてバランスを崩します。肝の働きが悪くなると、中医学で自律神経と重なるとされる「気の巡り」が悪くなり、イライラ、怒りっぽい、不眠などの症状が引き起こされます。

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