わきの下やお尻に繰り返し…こんな「おでき」はすぐ病院へ
毛包が破れて起こる炎症にはTNFαと呼ばれる物質が関係していて、化膿性汗腺炎では炎症が起きている部位だけでなく、その周りの炎症のないところでもTNFαがたくさんあるために、炎症が悪化し、前述の通り、慢性化するのだ。
一般的な症状の経過は、「小さなしこりやこぶのようなものができ、時間が経つと赤く腫れる(結節)」↓「炎症が進行し、しこりが大きくなって破れ、膿が出て、痛みを伴う潰瘍となる(膿瘍)」↓「結節や膿瘍が皮膚の下でつながり、トンネルのようになる、痛みを伴う膿が漏れ出る(瘻孔)」↓「膿瘍の再発で皮膚が厚く太い縄のような傷痕が残る(瘢痕)」。
「1~2個しこりがある程度の軽症の人もいる一方で、重症化し、膿が出続ける人もいます。お尻の化膿性汗腺炎で膿が止まらず、おむつをはいていないとズボンが汚れてしまうという患者さんもいました」
お尻や陰部など診察を受けるのが恥ずかしいと思いがちな場所にできることもあり、悪化してから受診するケースがほとんど。治療を受けずに我慢している人もいると推察されている。