下水を調査してウイルスの感染状況を把握する取り組みが進んでいる
下水サーベイランスは、個々の患者を対象とした検査に比べ、広範囲の集団の健康状態を一度に把握できるため、コストや労力を抑えつつ、効果的な監視が実現できる可能性があります。また、症状が出る前や検査を受ける前の段階で、地域全体におけるウイルスの流行状況を把握できることも期待できます。
将来的には、早期警戒システムとして利用できるかもしれませんし、行政は感染拡大のリスクが高まっている地域に対して迅速にロックダウン、検査体制の強化、医療リソースの投入などの対応策を講じることもできるようになるかもしれないのです。さらなる研究と取り組みが期待されます。