著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

下水を調査してウイルスの感染状況を把握する取り組みが進んでいる

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 下水サーベイランスは、個々の患者を対象とした検査に比べ、広範囲の集団の健康状態を一度に把握できるため、コストや労力を抑えつつ、効果的な監視が実現できる可能性があります。また、症状が出る前や検査を受ける前の段階で、地域全体におけるウイルスの流行状況を把握できることも期待できます。

 将来的には、早期警戒システムとして利用できるかもしれませんし、行政は感染拡大のリスクが高まっている地域に対して迅速にロックダウン、検査体制の強化、医療リソースの投入などの対応策を講じることもできるようになるかもしれないのです。さらなる研究と取り組みが期待されます。

【連載】クスリ社会を正しく暮らす

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