京都、日向灘、鳥取県東部、能登半島…GWに相次ぐ地震は「南海トラフ」と関係している?
今年のGWも後半に差し掛かったが、連日のように全国各地で地震が起きているのは気がかりだ。
5月2日には石川県能登地方(M4.2、震度3)、日向灘(M5、震度3)、京都府南部(M4.4、震度4)など相次ぎ、ツイッターには一時「南海トラフ」がトレンドワード入りしたほどである。翌3日にも、京都南部や日向灘のほか、鳥取県東部(M4.3、震度3)、東京都多摩東部(M4.6、震度3)の地震が起こった。これだけ全国で揺れているとさすがに心配になってくるが、一連の地震は「南海トラフ」と関係しているのか?立命館大環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学氏が言う。
「京都、日向灘、鳥取県東部、能登半島の地震は、いずれもユーラシアプレート上で起きた地震です。特に日向灘と鳥取県東部の地震は、日向灘ー広島市ー鳥取県東部と一連の地震の集中する断層帯に属しています。この地震の集中する断層帯と並行するのが、淡路島ー六甲山地ー京都ー琵琶湖西岸ー北陸の地震の断層帯です。能登半島の地震は北陸部分としてとらえることができます。淡路島ー北陸の断層帯は、1995年兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)をはじめ、2018年大阪府北部地震、2022年にたびたび起こっている京都の地震が関係しています。1596年に豊臣秀吉の伏見城を倒壊させた慶長伏見地震も、この断層帯の地震です。また、日向灘ー鳥取県東部の地震の断層帯と淡路島ー北陸の地震の断層帯とは兄弟のようなものです。ユーラシアプレートが直接的にはフィリピン海プレートに、間接的には太平洋プレートに圧縮されることで発生しています」