一攫千金も夢じゃない?「一口馬主」クラブ選択のコツと注意点…名馬・ロードカナロアを持っていた生産者が解説【表あり】

公開日: 更新日:

 中央競馬はダービーを終え、この週末からは来年のダービーに向けて2歳新馬戦が始まる。オレもいつかは、ダービー馬のオーナーに。そんな夢を描く競馬ファンは少なくないだろう。サラリーマンで個人馬主は難しいが、いわゆる「一口馬主」ならチャンスがある。

  ◇  ◇  ◇

 今年のGⅠのうち高松宮記念を制したマッドクールとオークス馬のチェルヴィニアは馬主がサンデーレーシングで、NHKマイルCで2つ目のタイトルを獲得したジャンタルマンタルは社台レースホースが馬主だ。いずれも、一口馬主のクラブとして知られる。

 昨年のジャパンCを最後に種牡馬入りしたイクイノックスは生涯で22億1544万円に上る賞金を獲得。今年3月にウシュバテソーロに抜かれるまで歴代最高賞金を誇った。その前に“女帝”として君臨したアーモンドアイは歴代獲得賞金ランキング3位で19億円を超える。この2頭は一口馬主クラブのシルクレーシングが馬主だ。

 サラリーマンの生涯賃金は大卒男性の場合、2億7000万円ほどだから、2頭は稼働した3、4年でサラリーマン7、8人分の生涯賃金を稼ぎ出したことになる。のどから手が出るほどうらやましい話だ。そんな馬の一口馬主は笑いが止まらないだろう。

 さて、一口馬主のクラブをチェックする前に、その仕組みを解説しておこう。一口馬主は、競走馬の持ち分を分割して出資する人を指す。一口馬主のクラブには、愛馬会法人とクラブ法人の2つがあり、会員となった一口馬主は愛馬会法人に出資。クラブ法人は、中央競馬と地方競馬に馬主登録があり、愛馬会法人から馬を現物出資されて、レースに出走させる。この全体を総称して、一口馬主クラブといわれている。

「私もサラリーマン時代に競馬が好きで、ほとんどすべての一口馬主クラブの会員になりました。ロードカナロアとシーザリオもそれぞれ1口ずつ持っていたので、大きな喜びも得られましたが、クラブはよく調べることが重要です」

 こう言うのは、競走馬の生産を手掛けるシグラップ・マネジメント社長の杉浦和也氏だ。ロードカナロアといえば、今年引退した安田隆行調教師が「短距離王国」を築く礎となった馬で9億円近くを獲得し、種牡馬としても活躍。日米オークスを制したシーザリオは繁殖牝馬としてエピファネイアやリオンディーズ、サートゥルナーリアと3頭のGⅠ馬を輩出している。野村系やメリルリンチ系の資産運用会社を引退後は、馬産の世界に転じた異色のキャリアの持ち主だ。そこで一口馬主を始めるときのコツや注意点を聞いた。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  2. 2

    シニア初心者向け「日帰り登山&温泉」コース5選 「温泉百名山」の著者が楽しみ方を伝授

  3. 3

    斎藤元彦氏猛追の兵庫県知事選はデマと憶測が飛び交う異常な選挙戦…「パワハラは捏造」の陰謀論が急拡散

  4. 4

    兵庫県知事選「頑張れ、斎藤元彦!」続出の異常事態…まさかの再選なら県政はカオス確実

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    別の百条委メンバーも兵庫県知事選中に「脅迫された」…自宅前に県外ナンバーの車、不審人物が何度も行き来、クレーム電話ひっきりなし

  3. 8

    悠仁さまの処遇めぐり保護者間で高まる懸念…筑付高は東大推薦入試で公平性を担保できるのか

  4. 9

    異様な兵庫県知事選の実態…斎藤元彦氏の疑惑「パワハラは捏造」の臆測が急拡散

  5. 10

    「資格確認書」利用で窓口負担増の“ペナルティー”を政府検討 露骨な格差に識者も怒り露わに会員限定記事

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動