片岡鶴太郎さんは13年間、一日も休まず継続 「毎日のヨガで心地よく生きる」方法
イヤだったらやめればいい
──ヨガをやっていて良かったことは?
私の生業である俳優、お笑い、画家すべてにおいて良かったです。セリフ覚えは早くなったし、絵のアイデアも具体的に降りてきて、迷わなくなりました。
──鶴太郎さんのように自分の好きなことで生きる方法は?
みなさんの中にもこれをやりたい、こうしたいという思いはあるはずなんです。だけど家庭や環境などを言い訳にして、自分を抑えこんでいませんか? 行動しないと何も変わりません。それがおカネになるとか、ビジネスになるとか気にせず自分の根源的な声に従えばよいと思いますよ。
──確かにボクシングや絵やヨガなど、世間からみたら意外なものにパッと行動されていますね。
私の実践力は中学時代の成功体験が大きいと思います。中学3年のとき本当に勉強ができなくて、「どの高校にも入れない」と先生に言われてしまった。それで小5の算数からやり直しました。最初は分からないけど、繰り返しやっていたら、少しずつ分かるようになり、1日12時間勉強するころには勉強が面白くなっていました。最下位から学年10位くらいにまで成績が上がって、高校に受かった。
その経験から、基本に忠実に反復をすれば成長できる、と確信したんです。大谷翔平選手は素振りを、井上尚弥チャンプはワンツーと、基本動作を今も大切に反復していますよね。だから絵もヨガもやりたいと思って、やって、やれています。
──反復だけど自分のやり方を見つけていく感じですね。
ヨガも先生から基本は学びましたが、あとは日々の反復の中で少しずつ自分のヨガをつくっています。プロヨガの資格を持っているから、ヨガを教えてくれとよく言われますが、あくまでも私のやり方であって他の人に合うか分からないからと、断っています。私は行者の一人にすぎません。
──最後に読者に伝えたいことはありますか。
この世界や自然は知的で美しいと思います。悩んでいても良いところを選んで生きていきたいですよね。イヤだったらやめればいい。魂が心地いい環境の中で、心地いい人たちと一緒に過ごせるように、と伝えたいです。
(取材協力=yoco/プロヨガ講師)