どうなる「辰巳天井」…能登半島地震と日航機衝突事故で波乱の大発会、値下がりは2年連続
今年の大発会は相場格言「辰巳天井」を揺るがしそうな幕開けだった。4日の東京株式市場は売り注文が優勢で、日経平均株価の下げ幅は一時700円超え。前年末比175円88銭安の3万3288円29銭で取引を終えた。能登半島地震による経済への影響や、日航機衝突事故が影を落とした。株価は辰年と巳年に天井をつけやすいとされ、期待は高いが、この先はどうなるのか。
経済評論家の杉村富生氏はこう言う。
「今年の大発会は地震の犠牲者への黙祷に始まり、恒例の打鐘も行われず、自粛ムード下で振るわないスタートだったのは致し方ない。もっとも、昨年の大発会も株価は急落しましたが、年末に向かって約32%も上昇。11月20日には3万3853円46銭の高値を付けました。この時期は機関投資家によるタックスロス・セリング(節税売り)やポートフォリオの見直しが同時に起き、利食い優先パターンに陥りやすいのです。そもそも地合いは悪くない。被災者支援や日航機の奇跡的な全員脱出で日本に対する海外評価は高まり、マーケットにいい影響が出るでしょう」