米中で激化する“半導体戦争”…ハイテク分野での軋轢は増すばかり、4月下旬からの決算発表に注目
半導体などハイテク分野で米国と中国の軋轢は増している。
英フィナンシャル・タイムズによると、中国は政府使用のパソコンとサーバーから、米国のインテル、アドバンスト・マイクロ・デバイセズのCPUを段階的に排除することを定めたIT機器調達指針を導入した。マイクロソフトの「ウィンドウズ」や外国製データベースソフトウエアの代わりに国産製品を使うことも求めている。
すでに中国工業情報省は2023年12月、CPUとOS、集権的なデータベースについて、それぞれ「安全」かつ「信頼できる」とみなされる製品リストを記した声明を発表しており、該当するのは全て中国企業の製品とみられている。
中国・上海で3月20~22日に開かれた半導体業界の見本市「セミコン・チャイナ」で中国の半導体材料や装置各社は、半導体メーカーに国内調達を求めた。出展した外国企業のスタッフは、品質や効率性でまだ後れを取っているものの、中国の競合企業が急速に追いついてきていると述べていた。
米アップルのクック最高経営責任者(CEO)は3月20日、BYD、藍思科技(レンズ・テクノロジー)、長盈精密(エバーウィン・プレシジョン)との交流会で「私が30年前に中国に来た当時、工場の自動化レベルはまだ低かったが、今は全く違う。これらの工場には非常に先進的な製造能力があり、極めて高い自動化レベルがある。従業員たちはしっかりと訓練されていて、技能が非常に向上している」と述べた。