令和の米騒動に便乗?「すき家」「天丼てんや」「ガスト」…外食チェーン次々値上げで値ごろ感減
こう話す米流通評論家の常本泰志氏によると、今年のコメの平均価格は家庭用が5キロ当たり3500円、業務用が3000円ほど。茶碗1杯当たり業務用で10円強程度の上昇だという。
「外食チェーンでは、ライス1皿が税抜き200円ほど。15%ほどの原価率が20%強に上がった程度で、ダメージはそこまで大きくないはずです」(常本氏)
すき家ではコシヒカリやひとめぼれといった国産米を精米後5日以内に使用しているように、コメにこだわるチェーンが増えている。
「業務用でよく使われるブレンド米は、かつて安かろうで味はそこそこというイメージでしたが、昨今は提携農家や商社経由で無名でもおいしい品種のコメを仕入れ、提供しているチェーンもあります」(常本氏)
だが、相次ぐ値上げでチェーン店の値ごろ感が失われつつある。
コメの高騰が盛んに喧伝されているが、他の食品に比べて家計に与えるダメージはそこまでではないという。
人口減少で消費が細る中、コメ離れによる離農を防ぐ意味でも、今の価格を受け入れる姿勢が消費者にも企業にも求められると常本氏は話す。