選手とスポンサーから突き上げ ハリル解任は“クーデター”

公開日: 更新日:

 選手が公然と采配批判と取れる発言を繰り返す異常事態に、協会も腰を上げざるを得なかった。西野技術委員長が「現状はこの体制でと思っている」と解任を否定するコメントを出す一方で、協会幹部、スタッフが選手から事情を聴取。関係者によると、その場で選手からは指揮官への不信感が相次いだという。

■W杯イヤーの解任は日本サッカー史上初

 ハリル日本は、昨年8月31日の豪州戦に勝ってアジア最終予選を首位で突破、6大会連続6回目のW杯出場を手にしたものの、その後は3勝2分け5敗と低迷。12月の東アジアE―1選手権では宿敵・韓国に1―4と惨敗し、スポンサーからも不満の声が上がっていたという。この時点でハリル解任の可能性が浮上しながら決断するに至らなかった協会も、選手とスポンサーからの突き上げに事態を静観するわけにはいかなくなった。事実上のクーデターだ。

 14年のブラジルW杯後に就任したアギーレ監督を八百長疑惑で解任した協会は、それを受けて招聘したハリルホジッチ監督のクビも切る。W杯イヤーの日本代表監督解任は史上初。しかも、本番まであと2カ月というタイミングだ。後任は西野技術委員長に一本化。新体制は十分な準備期間もないまま、W杯に臨む。遅きに失したという批判もある中、人選を含めてすべては協会が招いた失態である。その責任は極めて大きい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • サッカーのアクセスランキング

  1. 1

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  2. 2

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  3. 3

    久保建英の移籍金98億円をA・マドリードが用意!森保Jが中国撃破&W杯王手のウラで話題沸騰中

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    森保J長身イケメンFW小川航基はマグレか、それとも実力か…26年W杯最終予選中国戦で2ゴール

  1. 6

    なでしこ史上初「外国人監督誕生」に現実味…池田太監督の退任の裏にJFA会長の強い意向

  2. 7

    帰化選手だらけのインドネシアに圧勝も…森保Jに欠けた守備陣統率のセンターバック

  3. 8

    代表主力DF2人の離脱が森保監督には「ケガの功名」に?谷口彰吾はアキレス腱断裂、冨安健洋はケガのデパート

  4. 9

    森保ジャパン15日のインドネシア戦は《日本嫌い》明言する韓国人指揮官・申監督との「日韓対決番外編」にも注目

  5. 10

    もう「草サッカーのレベル」なのに…キング・カズ「還暦プロサッカー選手」に現実味

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”