ブラジル代表ネイマール 個人技に走っても不満は出ない
ブラジルの絶対的エースであるFWネイマールが、才能をフルに発揮したら――。ロシアW杯は「ネイマールの大会」と呼ばれるだろう。
ハイレベルなテクニック、スピード、意外性のあるフェイント、鋭いドリブル突破力、精度の高いシュート力……。アタッカーに求められる能力のすべてを有している選手と言っていい。
2月に26歳となり、フィジカルの成長も目覚ましい。4年前の母国開催W杯のときと比べると要所に筋肉がガッチリとつき、所属する仏リーグでもコンタクトプレーで負けるシーンは激減。
これまでのように「アイデアあふれるプレーをこれ見よがしに披露しないと気が済まない」ケースも影をひそめた。
もちろん、複数の相手に囲まれると逆に「抜き去ってシュートに持ち込んでやる」と言わんばかりの自己中心的なプレーが見られなくなったわけではないし、厳しいマークでボールをロストすることもある。しかし、その局面を抜け出してネイマールがゴールに向かった瞬間、ブラジルは数的優位の局面を作り出すことになり、ゴールの可能性は一気に高まる。