【特別版】オランダ遠征直前辞退 DF長友佑都が期するもの
長友佑都(マルセイユ DF・34歳)
「(日本代表)152試合出場のヤット(遠藤保仁・J2磐田)さんを本気で目指していこうという野心がより一層、大きくなりましたね」――。
2019年11月のキルギス戦で井原正巳(柏コーチ)の持つ代表122試合に並んだ際、長友佑都(マルセイユ)は目を輝かせた。だが、直後にガラタサライで出番を失い、新型コロナ禍にも見舞われ、フランスに移籍することになるとは本人も想像しなかっただろう。森保日本再始動の10月オランダ遠征2連戦も不参加となったが、逆に左SBとしての価値が再認識された形。完全復活が待たれる。
■左SBの絶対的存在として君臨し続けた
3度目のW杯となった2018年ロシア大会の後、3つ年長の長谷部誠(フランクフルト)や同い年の本田圭佑(ボタフォゴ)が代表の一線を退き、香川真司も呼ばれなくなる中、長友だけは左SBの絶対的な存在として君臨し続けた。右サイドは室屋成(ハノーファー)や菅原由勢(AZ)らが20代の選手が育ってきたが、左は長友に匹敵する存在はなかなか見当たらない。そういう事情もあって、森保一監督は彼に頼りにしてきたのだ。