山縣亮太100m9秒95で日本新 度重なる怪我が生んだ記録更新
さらに高野氏は続ける。
「今の走りは無理にピッチを上げるのではなく、ゆったりとストライドが出ているように見える。誇張して表現するなら、自転車をこれ以上スピードが出ないまでこぎ、そこでこぐのをやめてリラックスしても、しばらくそのスピードのまま伸びていく感じです。17年の全日本実業団選手権で1回目に10秒00を出したときは現地で見ていました。翌年のアジア大会も10秒00で銅メダル。9秒台は時間の問題と思っていましたが、故障のためここまでかかったのでしょう。ケガのたびにトレーニング法を変えたり、新たに付けたコーチのアドバイスも役立っていると想像する。力まず、伸びていく、進化した走りは3度目の五輪が楽しみです」
ケガも無駄ではなかったか。