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反町康治日本サッカー協会技術委員長

1964年3月8日、さいたま市出身。静岡・清水東高から慶応大。総合職で入社した全日空の社員Jリーガーとして横浜フリューゲルスでプレー。94年に全日空を退社してJ湘南とプロ契約。元日本代表MF。97年に引退。2001年に新潟監督。08年北京五輪代表監督、日本代表コーチを兼任した。湘南と松本山雅でも監督を務め、20年3月にJFA技術委員会の委員長に就任。

(1)スペイン戦の同点弾は日本サッカーの大きな自信と今後の指針のひとつになった

公開日: 更新日:

 2022年11~12月に開催されたカタールW杯は、メッシ率いるアルゼンチンの優勝で幕を閉じた。中東初開催のW杯は「日本がドイツ、スペインを撃破して世界に衝撃を与えた」大会でもあった。年の瀬に森保監督の続投が決まり、第2次森保ジャパンは3月24日の親善試合から本格始動する。W杯日本代表の団長を務めたJFA(日本サッカー協会)技術委員会の反町康治委員長に「W杯で見えた日本の現在地と世界の潮流」「これから日本サッカーが進むべき道」などを聞いた。

(聞き手=元川悦子/サッカージャーナリスト、絹見誠司/日刊ゲンダイ)

 ◇  ◇  ◇

 ──カタールW杯の戦いから見えたものは?

「戦術的なことはあまり言えませんが、我々としては22年9月の米国戦(テストマッチ)のように、高い位置でブロックをコンパクトに保ちながら、プレスをかけてボールを奪って得点する試合が理想的でした。でも(W杯で対戦した)ドイツとスペインは強敵だから、それをやろうにも限界がある。森保監督たち現場は、実情を踏まえながらゲーム戦術を変更して、柔軟に対応しました。特に大きかったのは、一気にボールを取りに行った(ことで生まれた)スペイン戦の同点弾の場面です。前線で2度追い、3度追いのできる前田大然(セルティック)が『前から行く!』というメッセージになり、ゴールにもつながった。あのシーンは日本サッカーの大きな自信になったし、今後のひとつの指針にもなると思いますね」

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