横綱照ノ富士の恐るべき「2度目のモデルチェンジ」 剛腕で琴ノ若下し優勝戦線トップタイ
剛腕炸裂──である。
横綱照ノ富士(32)が結びの一番で関脇・琴ノ若を撃破。これで1敗力士は不在となり、照ノ富士、大関霧島、琴ノ若の3人が2敗。3敗の大関豊昇龍が彼らを追う形となった。
この日は立ち合いで差しに来た琴ノ若の右手を脇に抱えると、引っ張り込んでから盤石の体勢をつくり、寄り切った。今場所の照ノ富士はとにかく、相手の腕を抱えるケースが多い。
ある親方は「2度目のモデルチェンジですね」と、こう続ける。
「昔の照ノ富士は怪力に任せて相手の肩口からまわしを掴む、強引な相撲が多かった。それでヒザを壊したようなものです。しかし、ケガと病気で大関から陥落。序二段にまで落ちてからは、立ち合いで素早く左上手を取り、右を差す相撲を身に付け、一気に横綱まで昇進した」
しかし、古傷のヒザこそ手術で悪化を食い止めたものの、その後は腰の状態が悪化。先場所も「腰椎椎間板性腰痛」で休場し、冬巡業も丸々休んでリハビリと調整に費やした。