琴桜が4日目で早くも3敗《綱とり絶望的》…指摘される取り組みでの「負の連鎖」と壮絶重圧
負け残りで背中を丸めて控えの座布団に座る姿に、先場所優勝力士の面影はなかった。
今場所綱とりを目指す大関琴桜(27)が、4日目にして早くも3敗目。相手は元大関で初日から3連敗中の霧島。琴桜は出足も鈍く、相手に簡単に頭をつけられると、なす術なく寄り切られた。
先場所Vの琴桜は今場所、「優勝かそれに準ずる成績」なら横綱昇進が確実だった。5日目以降は全勝し、12勝3敗で終戦すれば昇進の可能性はゼロではない。中継を解説していた元小結・舞の海氏も「まだ諦めるのは早い」とエールを送っていたが、ある親方は「実際問題として、綱とりは絶望的です」と、こう話す。
「今場所の琴桜は負けられないと思うあまり、守りに入ってしまっている。立ち合いで足がほとんど前に出ておらず、相手の出方に合わせようとして後手に回っている。そもそも、序盤に3敗もしようものなら、普通の力士でも負け越しが頭をよぎるもの。『追い詰められた』とネガティブになり、さらに勝てなくなるケースも珍しくない。それが綱とりとなれば、重圧は想像を絶するものがある」