「世の中は機会均等で平等で、努力さえすれば報われる」と教えられてきた学校教育がいかにキレイ事であったかを脳科学や遺伝の研究結果から明らかにした本。例えば、美貌を5段階評価して平均を3点とした場合、平均より上と評価された女性は平均より8%収入が多く、平均以下だと4%収入が少ないという研究がある。大卒サラリーマンの生涯賃金で考えると美人は生涯2400万円得し、ブスは1200万円損をする。美貌格差の総額は3600万円と新築の一戸建て1軒分くらいの差が出るという。世の中にあふれるキレイ事は言ってはいけない真実を覆い隠すためではないか。それを気づかせてくれる一冊。
(新潮新書 780円+税)