前田有一が厳選 真夏のスリル&サスペンス映画・DVD特集
B級ホラーの魅力を堪能
「クロージング・ナイト 地獄のゾンビ劇場」
ストリップ劇場でゾンビが大増殖する「クロージング・ナイト 地獄のゾンビ劇場」(96分、加)も見た目のエグさでは負けない。閉館が決まった最後の夜、なぜかゾンビが発生して踊り子たちが犠牲になるが、勝ち気な女オーナーはひとりバットを片手に立ち上がる。尋常ではない血液量や妙に力の入ったハダカ描写など、著しくバランスを欠いたサービス演出は思わず苦笑が漏れるほど。そんなB級ホラーならではの魅力を堪能できる一本だ。
あらゆる場所での恐怖映画を紹介してきたがそれでも足りないなら「ABC・オブ・デス」(129分、米)を。26人の気鋭の監督に“怖い話”縛りで5分間の短編を作らせた豪華オムニバス。米国や欧州をはじめ、北欧やアジア、日本など世界中の才能が、競うように強烈な恐怖爆弾を炸裂させるんだからヤバすぎる。前ふりなしでショックが訪れる1作品目からすでに心臓の弱い人はギブアップ確実だ。
■まだまだあるぞ オススメ作品
「地獄愛」(全国順次公開中)
実在の殺人鬼夫婦をモチーフに描く、狂気へと落ちてゆく愛の姿。
「スターシップ9」(公開中)
宇宙船内で生まれ育った美女の、衝撃の運命と出生の秘密を描く。
「ケージ・ダイブ」(8月13日~)
転覆事故とサメ襲撃の恐怖を、リアルな偽ドキュメンタリー形式で。
「ターミネーター2 3D」(公開中)
あの名作SFが最新技術で3D化。液体金属マシンの恐怖の追跡劇。