映画「ミッドウェイ」製作費“チャイナマネー”頼りの裏事情

公開日: 更新日:

 真珠湾攻撃で大打撃を受けた米軍は、新しい最高司令官にニミッツ(ウディ・ハレルソン)を任命。彼はまず情報戦を制すべく、山本五十六長官(豊川悦司)をよく知る情報部のレイトン少佐に、日本軍の暗号解読を命じるのだった。

 映画はこうした米側の視点に加え、青天のへきれきだった本土爆撃(ドーリットル空襲)を受けて焦り、勝ち目の薄い海戦へと引きずり込まれていく日本側のドラマも並行して描いている。空母「飛龍」で獅子奮迅の活躍を見せる山口多聞艦長を浅野忠信、勝敗のカギを握る南雲忠一中将に國村隼など、実力派キャストの競演も見どころだ。

 昨年公開された米国でも初登場1位になるなどヒットしたが、監督が構想20年と語る通り、意外にも完成までには紆余曲折があったという。

「資金調達が米国内だけでは間に合わず、多くを中国投資家に頼ったということです。そのため中国人民と米兵が日本憎しで意気投合する場面などは、チャイナマネーに“忖度”した結果ではと邪推する声も。ただ、一部で噂されていた日本軍の虐殺をテロップで糾弾する“反日演出”などはないし、ジャップなどの差別用語も字幕では“敵”と翻訳されているので、日本人が見ても不愉快になるようなことはないでしょう」(前田氏)

 とかく論議の的になりやすいこの手の戦争映画だが、“炎上”対策は万全のようだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  2. 2

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  3. 3

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  1. 6

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  2. 7

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  3. 8

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  4. 9

    "日枝案件"木村拓哉主演「教場 劇場版」どうなる? 演者もロケ地も難航中でも"鶴の一声"でGo!

  5. 10

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…