民間人初の宇宙飛行士・秋山豊寛さん 原発事故の難を逃れ2度目の「仙人暮らし」
秋山豊寛さん(民間人初の宇宙飛行士/79歳)
日本時間の8日午後4時38分、実業家の前澤友作氏が宇宙旅行に出発。民間人としては1990年12月2日に旧ソ連の宇宙船「ソユーズTM-11」で宇宙へ飛び立った、当時TBS記者の秋山豊寛さん以来だ。秋山さんは日本人初の宇宙飛行士として宇宙ステーション「ミール」からライブ放送。宇宙からの第一声、「これ、本番ですか?」は大きな話題になった。あれから丸31年。現在の住まいを訪ねた。
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緑豊かな紀伊山地に抱かれた三重県大台町。伊勢神宮から西へ車で約40分、2016年に全域がユネスコの生物圏保護区に指定された静かな山里だ。
秋山さんが住むのは、町役場からさらに車で15分ほど山へ入った築50年超の借家。玄関の引き戸を開けると、奥の部屋からFMラジオ番組の軽音楽が流れてきた。
「僕はテレビはもちろん、パソコンもタブレットも持たない主義でね。原稿は今でも手書き。インターネットもやらないし、情報源はラジオだけなんです」
6畳ほどの応接間に通され、特産の大台茶を入れてくれた。ニット帽にベージュのダウンジャケットは着たまんまだ。