榊原郁恵さんら親族が渡辺徹さんの棺の前で笑顔の記念撮影 「憧れの家族像」がここに…
俳優の渡辺徹さんが敗血症のために亡くなった。テレビドラマや舞台、バラエティーのゲストなど精力的な活動を見せていただけに、61歳とは若すぎると感じたが、30歳ごろから糖尿病を患い、さまざまな病気と闘いながら仕事を続けられてきた。奥さんである榊原郁恵が懸命に食事管理などしてサポートしてきたことも広く知られていた。
今週の月曜に家族葬を終えて、夫人と長男の渡辺裕太が記者会見した。11月20日に病院を受診し入院、28日に亡くなる急な出来事だったという。その時、夫人が明かしたのだが、徹さんの棺の前に集まった親族が揃って写真撮影したところ、「なぜかみんな笑顔で、こういうのでいいのかしら……」と。その言葉を聞いて、常にまわりを楽しませてきた徹さんらしいなぁと感じた。
徹さんと郁恵さんが結婚した時、僕がリポーターとして出ていたテレビ局が披露宴を生中継した。密着などの企画で取材したり、仲のいい夫婦ではあったものの、浮気がバレて「ものすごく叱られまして、高い買い物をさせられました」と自然体で話してくれたものだ。芸能リポーターにとってありがたい人だった。
ずいぶん昔のことだが、正月に芸能人が多数、ハワイに行っていた頃、僕らはホノルル空港(当時)で待ち構えていた。 日刊ゲンダイでも紹介したが、到着した便の同じファーストクラスに、松田聖子・神田正輝夫妻、郷ひろみ・二谷友里恵夫妻、そして徹さんと郁恵さんが乗っていた。聖子や郷には逃げられたが、そこに出てきたのが、徹さんと郁恵さん。
「びっくりしましたよ。聖子さんと郷さん、目も合わさないし」
今の人は知らないだろうが、2人は恋人同士だった。そう徹さんが話し始めると、郁恵さんが「ちょっと、そんなこと話していいの」と遮るのだが、渡辺さんは「マスコミの皆さんは、僕らが同じファーストクラスだってご存じなんだから」としゃべってくれたのだ。まさしくサービス精神旺盛な人なのだ。