追悼・谷村新司さん…「アリス」誕生、デビューの原点は1970年の大阪万博だった
「昴─すばる─」「いい日旅立ち」「サライ」と、昭和からの時代を彩る名曲は数知れず。このほど74歳で亡くなったシンガー・ソングライター谷村新司さん。ことし3月に急性腸炎で手術後、バンド「アリス」での復帰を目指し闘病していたそうだ。
「渡り鳥シリーズ」でギターを弾く小林旭に憧れ、「自分もモテたい」とギターを手にしたのはファンならば誰もが知るところ。そして「アリス」を結成し、1972年に「走っておいで恋人よ」でレコードデビューするが、その誕生エピソードは70年の大阪万博にさかのぼる。
アマバンドのボーカルとして、カナダ館で演奏していた22歳の谷村さんは「おまえらの歌をアメリカ人に聴かせたろやないか」と、このとき知り合った若者から誘われた。
「僕らもピュアだったから、そうやなと言ってたら、本当にそれが実現して、アメリカ大陸をバンクーバーからニューヨークまで横断したんだけど、メキシコまでたどり着いた時に持っていたお金が尽きたんです」