手術不能な膵がん患者 「5年生存率0%」からの治療最前線

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「どの抗がん剤を使うかは医師によって違いますが、私はナブパクリタキセルの方が『副作用は強くても患者さんが受け入れやすい』とみて、こちらを使っています」

 抗がん剤などを用いる期間の目安は8カ月。明確なエビデンスはまだないが、「抗がん剤の副作用に耐え得る患者」、体力のある50~60代の比較的、若い患者を対象にしている。

膵がんは重要な血管に絡みついているものも多く、抗がん剤でがんが縮小し手術が可能になっても、チャレンジングな手術になる。しかし、これによって5年生存率0%から脱することのできる患者さんがいることは確か。当院では、現状約6割がそうです。手術不能といわれても決して諦めないで、抗がん剤によるがん縮小の可能性にかけてほしい」

■腹部へ薬を直接注入

 藤井准教授がもうひとつ挙げる「膵がん治療の最前線」は、「腹膜播種」に対する治療だ。

 腹膜播種は、膵がんが転移し、お腹の中に星のように散らばっている状態で、打つ手がないとされてきた。

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