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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

【前立腺がん】治療するケースとしないケース

公開日: 更新日:

俳優ベン・スティラーさんのケース

■PSAで早期発見

 ハリウッドファンは、ビックリしたことでしょう。米俳優のベン・スティラー(50)が、2年前に前立腺がんとの診断で手術を受けていたことをラジオ番組で告白。「がんと診断されて、人生のすべてが止まってしまったんだ。だって、映画を作ることはできないからね。どうなるか分からないから、怖かったよ」と苦しい心境を吐露しています。

 前立腺がんになると、血液検査で分かる「PSA」の数値が高くなります。幸いスティラーは、前立腺がんの診断を受ける2年前から健康診断でこの数値を測っていたため、早期発見することができたそうです。

 前立腺がんの手術を受けているロバート・デ・ニーロに相談。デ・ニーロの主治医を紹介してもらい、複数の専門医とも相談した結果、手術を受けることに。手術から3カ月後には、PSAの数値は正常化し、まず完治したと語っています。

 この連載で何度か触れたように、前立腺がんは他のがんに比べて穏やかなケースが少なくなく、がんがあっても治療せずに寿命をまっとうできることがあります。前立腺がん以外で亡くなった高齢者を解剖すると、寿命に影響しない前立腺がんが見つかるのはそのためです。

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