著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

太り過ぎで13人死亡 うち4人はうまく呼吸できずに窒息死

公開日: 更新日:

 血糖値は太り気味の40~64歳の中高年の男性が、日頃から気にする数値のひとつです。

 誰だって、糖尿病にはなりたくありません。ただ数値が多少高くても、「すぐには死なないだろう」と、タカをくくっている人がほとんどです。

 しかしそれは、甘い幻想に過ぎません。政府の統計によれば、2016年の1年間になんと1119人もの中高年男性が、糖尿病で死んでいたのです。内訳は、先天的にインスリンが足りないⅠ型が45人、肥満などが原因のⅡ型が129人で、その比率は1対3になっています。

 あとの945人は何型か不明ですが、いまの比率を当てはめると700人前後がⅡ型になります。つまり、合計約830人がⅡ型糖尿病で死んだと推定できるのです。

 Ⅱ型糖尿病の末期患者は、慢性合併症のデパートです。血管がぼろぼろになり、末梢神経が侵されて感覚が麻痺し、慢性腎不全や網膜症が進みます。おまけに全身の免疫が弱まって皮膚潰瘍や感染症にかかりやすくなり、尿毒症や敗血症で苦しみながら死んでいきます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」