保険でカバーできる「傷が残らない」甲状腺の内視鏡手術

公開日: 更新日:

 喉仏のすぐ下にあり、ホルモンを分泌している甲状腺。シコリができて大きくなる結節性甲状腺腫やがん(乳頭がんなど)、ホルモン分泌が過剰になるバセドー病などの疾患では、手術が必要になる場合がある。

 甲状腺疾患は女性に多く、一般的に行われている頚部外切開手術は首に5~8センチの傷痕が残るので嫌がる人が少なくない。それが近年、首に傷痕が残らない甲状腺の内視鏡手術が保険適用になっている。

 しかし、実施している病院(全国30施設ほど)は意外と少ない。なぜなのか。甲状腺の内視鏡手術を専門に行っている札幌徳洲会病院・甲状腺内視鏡サージセンター(札幌市)の片山昭公センター長が言う。

「保険診療で行うためには、外科(内分泌外科)または耳鼻咽喉科(頭頚部外科)の専門医資格を有し、診療経験年数が10年以上で、かつ、内視鏡手術の執刀医としての経験症例数が5例以上の常勤医が在籍しているという厳しい施設認定条件があるからです」

 甲状腺の内視鏡手術の歴史は、日本医科大学内分泌外科の清水一雄名誉教授が世界に先駆けて、1998年にVANS法を開発したことからスタートしている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」