尿道炎<1>淋菌とクラミジア菌は同居しやすい 両方の治療を
非淋菌性尿道炎に対する原因の病原体を調べる検査は、保険診療ではクラミジアの検出のみとなっている。そのため通常はNCNGUの病原体ははっきり分からず、治療もクラミジア性尿道炎に準じた治療(抗生物質の服用)が行われている。
しかし、核酸増幅法(遺伝子検査)による研究で、NCNGUの患者からさまざまな細菌やウイルス、原虫が検出されている。最近、よく知られるのはマイコプラズマやウレアプラズマ(どちらも細菌)などだ。
「他にNCNGUの原因微生物の候補になっているのは、インフルエンザ菌、はやり目の原因になるアデノウイルス、単純ヘルペスウイルスなどがあります。髄膜炎菌は口腔内細菌なので、オーラルセックスで感染する可能性がある。マイコプラズマやウレアプラズマも咽頭感染します」
NCNGUはクラミジア性尿道炎と同じで比較的症状はおとなしいが、中には激しいものもある。髄膜炎菌は淋菌と似ていて症状が激しくはっきり出る。アデノウイルスは排尿時の激痛が特徴という。
もちろん遺伝子検査は保険が利かず、効果的な薬も原因微生物によって異なる。なかなか治らない尿道炎は、性感染症専門施設できちんと調べてもらったほうがいい。