「アビガン」の服用量はインフル治療より想像以上に多い
現在、新型コロナウイルスに対して最も効果があるといわれるのが「アビガン」だ。新型コロナウイルスに感染した人に処方するのは適応外使用となり、患者の同意が必要になる。
本紙(日刊ゲンダイ)に壮絶な闘病を告白した30代男性はCT検査で肺に影が見つかり、味覚もなかった。医師の協議によってアビガンの使用が提案され、副作用を含めた説明を受けた上で同意書にサインをしたという。
錠剤のため点滴で投与する薬剤と違って使いやすいといわれるが、驚くのはその量。想像以上に飲まなければならない。
この男性の場合、服用1日目は200ミリグラムを朝晩9錠ずつの計3600ミリグラム。2日目は200ミリグラムを朝晩4錠ずつの計1600ミリグラム。2日目に下痢が始まったが、3日目は体調も良好、味覚も50%くらい戻っていたという。
アビガンが新型インフルエンザに対して使われる場合は1日目に計3200ミリグラム、2日目以降は計1200ミリグラムだから、コロナに対しては400ミリグラムずつ多く服用する計算だ。
日本には200万人分のアビガンが備蓄されているが、新型コロナに使用すると70万人分になる。それだけ多く飲まなければ効かないということだ。
(4月23日発売 日刊ゲンダイ「新型コロナ完全ガイド」より)